2013/06/18

lomography Konstruktor DIY Kit 世界初のプラモデル一眼レフ?



Lomography Konstruktor DIY Kit

トイカメラやアート界隈で有名なLomographyより、恐らく世界初であろう
一眼レフの組み立てキットが発売されたと言うので人柱のつもりで買ってみることにしました。


外箱。凝ってます。
(こういう印刷って結構高いのよね…)




こんな感じで部品が入っています。写真には写っていませんがランナー部品もあり
まさにプラモデルといった様相。その昔発売されていたとポケットカメラの組み立てキット
彷彿とさせます。

ん、ランナーの中にレンズ部分まであるのか…と軽くショックを受けつつ手にとって見ると。



J`・ω・)Oh,cock!

肝心のレンズが汚れていらっしゃる。
使う前に掃除しておいた方がいいかもしれません。こんなところまでDIYとは…
(わかりやすくするため意地の悪い撮り方をしていることを付け加えておきます)

気を取り直して、説明書に従って製作を始めます。



ギアなどすべりと耐久性の要求される部品がPOM(ポリアセタール)製なのは
大いに歓迎すべきところですが…



ギヤの歯に思いっきりランナーの切り取り部分がかかっていたり。惜しい。
金型の精度の問題なのか、同じPOMならミニ四駆のARシャーシのランナーのほうが綺麗です。


説明書14ページ「12」で書かれているB4の部品はつまみながら下の穴に押し込む
感じでやるとうまくはまります。指が入りにくい場合、部品を軽く紐で縛ってみるなど
してもいいと思います。



説明書17ページ「17」のP12の部品と本体をB10(バネ)で引っ掛ける作業は
ピンセットなどを使ったほうが良さそうです。P12のバネを引っ掛ける部分が浅く
使っているうちに自然とバネが外れる予感がしたので瞬間接着剤で固めました。

このS2のネジは少しでも強く締めこんでしまうとネジ穴をダメにしてしまうので注意が必要です。
私も何箇所かやらかしたのでネジ穴に瞬間接着剤をごく少量入れてごまかしましたが(ノ∀`) 


説明書18ページ「19」の各部品と本体をあわせる作業はBのブロックを本体に入れて
先に「20」の作業をやってしまった方が簡単でした。



説明書を何度読んでもフィルムカウンターの部分の構造がわからず
適当に仕上げてしまいました。表面に張るレザーは黒・白・赤とありましたが
当然赤を選択。せっかくだから俺はこの赤の扉を選ぶぜ!
あえてネームプレートを正面に貼らず、黒いレザーを貼り付け身元不詳な感じに
仕上げてみました。付属のシール以外の材料を使ってカスタムするのもアリでしょう。
(ABSなんで塗装はちょっと難しいかも…)

で、ここまで作って触った感想は以下の通り。

・ファインダーが暗すぎてピントは大体合っている、間違っている程度しかわからない
・フィルムの巻上げ、巻き戻しが重くて指が痛くなる
・きちんと動くのか不安(特に巻き上げのシステム周り)
・裏蓋のロックが死ぬほど硬く、指が痛くなる
・シャッターは手動セット。セットレバーを迂闊に触るときちんとシャッターが切れない

あくまでも「一眼レフのトイカメラ」という立ち位置の機種だと理解できないと
なかなか受け入れがたいものがあると思います。操作性の悪さはメインターゲットの
カメラマニアじゃないけど写真が好き、という層にとってはあまりやさしくない仕様とも思えます。


じゃあこのカメラは完璧にダメかといえば、答えはNOです。

DIYの技術は難しい部分が無いと何も成長しません。そういった意味では
ある程度の難しさも教材としての魅力のひとつです。機能が足りない部分は
ファインダーを覗いてピントを合わせるという、一眼レフの要素をデフォルメした
トイカメラだと理解できれば付き合い方も見えてくるはずです。
そして何より、このご時勢にフィルムカメラを新発売するということだけでも
すごいことだと思いませんか?フィルムは文化だうんぬん…と持論を展開する人は
多いですが、フィルムカメラをビジネスモデルとして展開できる人は果たして
どれだけ居るのでしょうか?

とは言え、気になる部分も多々あるのでここで終わりではなく、今後も進化を
続けていってもらいたい一台であります。せめてシャッターが3速くらいあればなぁ…。

そうそう、肝心の写りの方ですが1週間以内には公開したいと思っています。ごめんなさい、なんとか今月中メドに頑張ります…(7/15)


おまけ -シャッターの観察-

シャッター速度固定、絞り固定という説明だったので一体どういう機構を
しているのか気になったので検証してみましたがなにやらミラーシャッターと
レンズシャッターと絞りを足した、フジカST-Fのようなぶっ飛んだ機構を
有していることが発覚しました。


レリーズ前。ホコリがひどいですが何卒ご容赦を…。


レリーズを押すとミラーが跳ね上がり、下にある前幕兼絞りが
せりあがってきます。なんと奥の台形の穴が「絞り」に相当する部分で
絞りは固定というわけです。手前の台形の右下に見えるものがシャッター後幕で
レリーズを話すとこれが斜め上に跳ね上がってきます。



レリーズ後。シャッター後幕が閉まっています。
この写真を整理していて気づきましたが、下のほうに「+ -」と彫刻が入っていますね。
フラッシュ付きのモデルなど、今後のバリエーション展開も既に検討されているのかもしれません。

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